こんにちは、SocialDogというSaaS運営会社の代表をしている@koniです。
SocialDogの新機能を開発するときは、UIのワイヤーフレーム案を書きます。ワイヤーフレームを書いてみて、「うーん、もうちょっとよくできそうだけど、どうすればいいのか」と思うことが多くあります。
少しでも良いUIを設計したいと思い、「オブジェクト指向UIデザイン」を読みました。
業務系アプリでワイヤーフレームを書いてUI設計を行っている人には必読の書といってもいいと思うくらい良かったので、紹介します。
オブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理 WEB+DB PRESS plus
- 作者:ソシオメディア株式会社,上野 学,藤井 幸多
- 発売日: 2020/06/05
- メディア: Kindle版
筆者は「オブジェクト指向UIデザイン」は、銀の弾丸と言っていいほど強力なUI改善方法と言っています。
エンジニア的には「銀の弾丸などない」のが普通ですが、この言葉は大げさではなく、本当に銀の弾丸になりうるものだと思います。
世の中の業務アプリケーションの 8割ぐらいはタスク指向の UI構成になっているようです。それらのほとんどは、オブジェクト指向の UI構成に変えるだけで劇的に改善できるのです。
デザインはトレードオフの集合であり、常に有効なメソッドというものはほとんどありませんが、「タスク指向からオブジェクト指向への転回」だけは、半ば機械的に行えることでもあり、もう銀の弾丸と言っていいほど汎用的で強力な UI改善方法なのです。
—『オブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理 WEB+DB PRESS plus』ソシオメディア株式会社, 上野 学, 等著
この本では、前半はオブジェクト指向のUIとはなにか、タスク指向のUI構成をやめて、オブジェクト指向のUI構成にする方法、なぜそうすべきかなどが書かれており、後半は、実際っぽい要件からワイヤーフレームを作る実習形式になっており、非常に実践的な内容です。
これまでなんとなく「こういう感じがいいな」と思ってUIを作っていましたが、「タスク指向」vs「オブジェクト指向」という軸、「モードレス」「オブジェクトが見えており、直接触れるようにすべき」などの概念(考え方)が与えられたことにより、自分もよりロジカルにUIが作れるようになり、他の人にも説明しやすくなりました。
また随所に適度な比喩が用いられており、大変わかりやすかったです。
ということで、業務系アプリのUI設計を行っている人にはとてもオススメです!。